定期を忘れたみるく(いちご17歳6ヶ月・みるく15歳6ヶ月)

お昼前。
置きっぱなしにしていた携帯を見るとみるくからの着信履歴があった。
6時台に2回かかってきている。
はて?と思いつつリビングを見るとみるくの定期が残っていた。
なるほど。
駅で定期を忘れたことに気づいて電話をかけてきたのだろう。
自宅にかけてくれればすぐに気づくのになぜに携帯に二度もかけたのか。
その後なんの連絡もないところを見るとおそらく現金で切符を買って学校へ行ったのだろう。
運良くお財布を持っていたようでよかった。
問題は帰りの電車賃があるかどうかだ。
校内にいる間、携帯の電源は切っているはずだが、一応LINEにメッセージを送っておく。
みるくからの返信はないままふと気づけば19時すぎ。
もしかして戻ってこられないのだろうか?と心配になり再度メッセージを送ったらすぐに返信がきた。
「久しぶりにTくんにばったり会ったから家の前でしゃべっている」という。
Tくんは近所に住んでいる小中時代の同級生だ。
帰ってきているようならよかった。
ほどなくしていちごが帰宅したので「みるくとその友達が家の前にいなかった?」と聞く。
「あ。あれみるくだったのか。暗闇で二人離れて座ってたよ。」といちご。
「暗くて誰かわかんなかったけど、鍵でも忘れて家に帰れない子かと思って心配してたとこ。」といちご。
いいかげん家に入るよう声をかけに行こうかと思っていたところでみるく帰宅。
「お金ぎりぎりたりたー。残金20円。」とみるく。
とにかく定期は忘れないよう今後は置き場所を考えたまへ。