いちごの靴選び(いちご中3・みるく中1)

いちごが「黒靴がいる」と言う。
「面接もあるし、合唱コンクールもあるし、卒業式もあるし」と続けるいちご。
確かに。
毎年買っては一度しか履かずに次の年にはもう履けないという黒のローファー。
もったいないなと毎回思っていたが、「もうさすがに靴のサイズはそんなに変わらないんじゃない?」といちごが言う。
履けなくなるとしても、今回は買わないわけにいくまい。
「今日しか買いに行ける日がない」といちごが言うので彼女が学校から帰ってくるのを待っていそいで靴屋へ。
ローファーのコーナーは種類が豊富で、これだけあれば大丈夫だろうと思ったのだが。
履いても履いてもいちごにあう靴が見つからない。
「横幅がきつい」
「くるぶしがあたる」
「甲の部分があたって痛い」
「指がきつい」
などなど。
「EDWINっているか?ドルフィンか。」ともつぶやくいちご。
結局痛くない靴がひとつもなかったので、次のお店へ移動したものの。
残念ながらさきほどのお店よりも種類が少ない。
全部ためしてみたが、やはりちょうどよい靴は見つからなかった。
どのお店に行ってもおそらく同じ結果になるので「くるぶしさえあたらなければこれが一番いいかな」といちごが言った靴に中敷きをさしこんで調整。
これでよしとしよう。
そういえばみるくはいらないのかな、と私がつぶやくと「男子はいらないよ」といちご。
「合唱コンの時にちゃんと黒靴でくる男子もいるけど、みんなスニーカーだから逆にういてる。」のだそうな。
それではみるくは3年になってから買うことにしよう。