みるく中学校入学(いちご中3・みるく中1)

みるくが制服を着ながら「第一ボタンが苦しい」とぶつぶつ言っている。
今日は中学校の入学式だ。
いちごはいつも通りの時間に登校し、みるくと私は彼女より少し遅れて家を出る。
歩きはじめてすぐにみるくが「靴がくるぶしにあたって痛い」と言いだした。
えー?
どうしてそんな靴買ったの?
「サイズがあうのこれしかなかったし」とみるく。
いやいや。それなら他の店に行くだけだし。
なんのために君を連れて靴屋に行ったと思っているのだ。
靴は実際に履いてみないとあうかどうか分からないからでしょう?
履いた時点で痛いと分かっている靴をなぜ買うかなあ。
くるぶしがあたる靴なんて論外だよ。
「大丈夫。明日からはスニーカーを履くから。」とみるく。
そういう問題じゃないのだよ、みるくよ。
「え?でも明日からはスニーカーでいいんでしょ?この靴履くの今日だけだから問題ないよ。」とみるくが言う。
そうだけれども。
とにかく次に靴を買う時には痛いところがあったら買わないようにしてください。
中学到着後、受付をすませみるくは教室、私は体育館へ。
しばらくの後、2・3年生が入場して歌の練習。
それから新一年生入場。
みるくは少し固い表情で入場し、式が終わって退場する時は笑顔で出ていった。
保護者の係決めのあと、クラス毎に記念写真を撮影して解散。
みるくは「いやー。入学式きついわ。卒業式より断然きつかった。」と語る。
帰り道を歩きながら「つかれたー。しんどかったー。長かった−。」とぶつぶつ言っている。
ほとんど座っていたではないか。
何がそんなにきつかったの?
「だって歌の時とかずっと立ってるし。歌が長いし。終わったと思ったらまだ続くし。二人くらい途中でたおれて出てったでしょ?」とみるくが言う。
え?そうなの?気づかなかったよ。
「あとね。クラスに知的障害の子かな?いたよ。しゃべる言葉が限られてるんだけどずーっとしゃべってるの。授業妨害とかされないかな・・・」とみるく。
ふーむ。
その子は普通学級でやっていけるのかなあ。
「あ!すぐに友達できたよ!」
「なんといちごが言ってたバナナ消費量世界一のクラスメートmくんの弟がいた!」とみるくが笑う。
「Mちゃんとも同じクラスだし」
それはよかった。
良いクラスになるといいね。