気配(いちご中1・みるく小5)

先日みるくが「気配ってどうやって分かるの?」と聞いてきた。
見えないのになぜ人がいるのが分かるのか不思議らしい。
それを聞いていたいちごが「そりゃあ服がすれる音とか息の音とかそういうのが聞こえるんじゃない?」と言う。
それもある。
音だけではなく、においとか、空気が揺れる感じとか、いろいろな感覚を総合して人は気配を感じているのだと思う。
「じゃあさ。いちご後ろむいててよ。僕が肩をたたくからその前に気配を感じて分かるかどうかやってみて。」とみるくが言う。
みるくはいちごの後方に3歩ほど離れたところに座りそっと歩み寄って肩をたたく。
まだみるくが動いてもいない時点でいちごは何度か振り返ったが、実際に肩をたたかれた時は全く気づいていなかった。
交代してみるくもやってみたが、結果は同じであった。
「なんだ。わかんないじゃん。」とみるくは言うが、試した場所が悪かったのだと思う。
なにしろこの『気配を感じるかゲーム』をした場所はとんかつ屋の入り口付近。
テーブルが開くのを待っている間に試したので、周囲の雑音がかなりじゃまをしていた。
この雑多な空気の中では気配を感じ取るのは困難だろう。
次は静かな場所で試してみましょう。
意外と気配を察知できるかもよ。