ため息をつくいちご(いちご高3・みるく高1)

雨の日が続いて気温的には過ごしやすかった日々が幻だったかのように、また暑い夏が戻ってきた。
今日は朝から晴れ。
シーツ、布団カバー、枕カバーとリネン類をひたすら洗濯。
すぐに乾くので干しては取り入れまた洗って干すの繰り返し。
乾いたシーツ類をいちごの部屋に戻して、ベッドメイキングするように伝えておく。
しばらくして様子を見に行くと案の定、いい加減にシーツを半分くらいかけた状態で放ってある。
いちごはきっちりしているところといい加減なところの落差が激しい。
ベッドの上にぬいぐるみがたくさんいるのでシーツをきちんとかけるのが面倒なのだろう。
布団カバーもまるまったまま放置状態だ。
注意を繰り返すのも嫌なのでささっとベッドメイキングをすませる。
ついでにみるくの部屋のベッドメイキングもしながら、そういえばみるくはベッドメイキングが上手だったなと思い出す。
不思議なことにこの点に関してだけはいちごよりみるくの方がきちんとしているのだ。
みるくは明日帰国予定。
最近まったく連絡がこなくなったけれど、便りがないのはよい便り、であろう。
羽田に迎えに行く時間を調べていたらいちごが深いため息をつきつつつぶやいた。
「あー。これ片付けなきゃ…」
いちごが見ていたのは食卓の上に(主にみるくの席あたりに)積んだ本の山。
「今日で私の静かな日々も終わりかー…」と。
まあまあ。
確かに静かだったけれども。
「まじで静かな生活があー…」といちご。
まあまあ。
そうこう言ってるうちにすぐ新学期だから、いつも通りの生活に戻るだけだよ。
「ああー…」とさらに嘆くいちご。
そろそろいちごの昼夜逆転生活も直さないとね。
みるくもしばらくは時差ボケだろうなあ。
飛行機で眠っているとよいけれど、たぶんゲーム三昧で寝てないんだろうなあ…