デリー→日本

旅行記なので長いです。興味がない方は適当に読みとばして下さい。>

インド最終日。
朝食は昨夜と同じレストランのビュッフェ。
パパもみるくも下痢が続いているので「朝食はいらない」と言うが、見るだけ見てみたらとみるくを誘う。
みるくは「目玉焼きだけ食べる」と卵を注文。
インドでは目玉焼きを頼むと両面焼きで出てくる。
一口食べたみるくは「両面焼いてるのに中ふわとろでおいしい!」と笑顔。
よかったね。
目玉焼きを食べ終わると「あとはウィダーインゼリーだけでいい」とみるくは早々に部屋へひきあげていった。
いちごと私は卵料理コーナーのメニューにパンケーキを発見し、オーダーしまくり。
私は焼きトマトもおいしいと思うのだが、いちごはパンケーキ一択だ。
「おいしいねー。幸せだねー。」といちごと話しながら食べていたらみるくが戻ってきた。
「部屋何番だったっけ?」と言う。
え?今までずっとさまよっていたの?
「ちがうよ。トイレ行ってたの。それから部屋戻ろうとしたらわかんなくって。」とみるく。
朝食後、荷物をまとめてチェックアウト。

本日の予定はデリーの市内観光。
世界遺産を3カ所まわる。

まずは世界遺産クトゥブミナール。
インドで最も高いミナレット(尖塔)で、5層からなり全長は72.5m。
5層のうち下3層は赤砂岩、その上は大理石と赤砂岩で築かれ
それぞれの層によって刻まれた文字・模様・様式が異なり、とても美しい。
クトゥブミナールの二倍の高さの塔を建てようとして挫折した基部も近くに残っている。
周囲にはいろいろな建築物があるが、ヒンドゥー教寺院を破壊した石材で造られたイスラム教寺院跡が興味深い。
もうひとつおもしろかったのは中庭にある高さ7mほどの鉄柱。
4世紀に造られたとされているが、鉄の純度が約99%と高くいまだに錆びていないという。
が。
よく見ると下の方が錆びてきている。
どうやら観光客がさわるので次第に錆びてきてしまったらしく、今では近づけないよう柵で囲まれている。
しばらく前までは本当に錆びていなかったのだそうな。
ただし、錆びなかった理由は純鉄だからではなく、
表面にリン酸化合物がコーティングされているからだと最近の調査の結果言われている。

次は世界遺産ラール・キラー(赤い・城)
車から降りて、サイクルリキシャーで近くまで移動。
サイクルリキシャーは思ったより揺れるので乗り心地はあまりよくはないが、面白い。
風が強く砂が大量に舞い上がっていたので、
みるくが「持っててよかったー!」と度なし眼鏡を着用して喜んでいた。
ラール・キラーはレッド・フォート(赤い・砦)とも呼ばれる広大な城。
ムガール帝国第五代皇帝シャー・ジャハーンによって要塞として建設された。
イギリス統治時代には軍事施設となり、現在はインド軍が兵舎として使用しているので一般公開は一部のみ。
延々2kmも続く赤い城壁が壮観で圧倒される。
外観のみ見学。

昼食は創業1947年のモティ・マハル本店にて名物タンドリーチキンを食す。
ここはタンドリーチキン発祥の店として知られているのだそうな。
タンドリーチキンとトマト味のチキンカレーがとてもおいしかった。
みるくは「これうまい!」とタンドリーチキンをたいそう気に入ったようで、いつまでも骨をしゃぶっていた。
ダメもとでみるくのためにおかわりをお願いしてみたがあっさり断られた。
ところが、しばらくの後に焼きたてのタンドリーチキンが二切れ運ばれてきた。
なんとありがたくもうれしいサービスではないか。
みるくは口のまわりを豪快によごしつつ「あつ!あつ!」と言いながらあっというまに食べ終えてさらに骨にくらいつく。
犬じゃないんだからそのへんにしておきなさい。

食後はインド門を見てから世界遺産フマユーン廟へ。
ムガール帝国第二代皇帝フマユーンの死後、ペルシア出身の妃ハージー・ベグムが建造した霊廟だ。
ペルシアとインドの建築様式が融合したムガール建築というスタイルがここに発祥した。
一見してまず思うのは「タージマハールに似ている」ということ。
それもそのはず、タージマハールはこのフマユーン廟の影響を受けて造られているのだ。
タージマハールより小ぶりだけれど、赤砂岩と大理石のコントラストが実に美しい見事な廟である。
建物自体は完全な点対称となっており、これはペルシア様式の典型的な構造なのだそうな。
インドで今まで見てきた世界遺産全てに共通して言えることだが、とにかく彫刻が素晴らしい。
廟の格子窓は石を彫り込んでつくる透かし彫り。
そこから光が入り込むので内部は明るい。
広大な庭園は廟を中心に四分されており、どこからでも同じような形に見える。
中をゆっくり探索して、最後の観光が終了。

空港へ向かう途中、紅茶店に寄ってお買い物。
なにしろインドは世界一の紅茶生産国。
生産量が多いだけでなく、アッサム・ダージリン・ニルギリという世界に名だたる紅茶を産している。
ファーストフラッシュ(1番摘み)も安い。
せっかくなので、ダージリンのファーストフラッシュとオレンジペコとチャイ(アッサム+スパイス)を購入。
あとで空港のお店で見たら同じようなものが5倍の価格で売られていた。
空港価格おそるべし。
あとはJALの直行便に乗って帰るだけだ。
ガイドのアルンさんのおかげで安心して過ごすことができた5日間であった。
ありがとうございました。