屏風の月(いちご12歳0ヶ月・みるく10歳0ヶ月)

夕方6時少しまえのこと。
体操教室に行くべく外に出たいちごが「わー!まっくら!」と声をあげた。
それから「ママ!きれいなお月様だよ!見に来て!」
「障子?屏風?のお月様みたい」と言う。
どういう意味だろうかと見に行ってみると、空には薄橙色のまんまる満月。
「あのね。お部屋のあかりがすけてみえてるかんじでしょ。」といちごが言う。
なるほど。
和室のあかりとりのまるい障子のイメージなのだろうか。
もしくは金屏風に描かれたお月様のイメージか。
いちごに聞くと「両方かな」という。
屏風のお月様か。
いいね。
そのまましばらくいちごと二人で淡いオレンジ色のお月様を眺めた。
こういう時間がとても愛しいと思う。