バースデーベア紛失事件(9歳5ヶ月・7歳5ヶ月)

いちごが元気のない様子で帰宅した。
帰ってきたいちごにみるくが声をかけた。
「いちごのバースデーベアを先生が落とし物箱に入れておくからあとで見てねっていってたよ」
それを聞いたとたんいちごがわーっと泣き出した。
なんだなんだ。
なにがどうしたのだ?
いちごは泣き続けるだけで何も言わないのでみるくに聞いてみた。
「1年3組の先生がね。落とし物だけど誰のですかって聞いたの。
だからみるくがお姉ちゃんのだっていったの。
でも、わたしてくれなかったの。
落とし物箱に入れておくからあとで見てねって。」とみるくが言う。
「見たけどハンカチしか入ってなかった」とさらに泣き続けるいちご。
さっぱり分からない。
いちごが泣きやむのを待って話を聞き、みるくの話とつなげてみてようやく内容が分かった。
今日いちごはバースデーベアとリラックマのキーホルダーをポケットに入れて学校に持って行った。
体育の時間にいちごは上着をぬいで鉄棒にかけ、忘れてそのまま放置。
友達が上着を届けてくれたがその時にはポケットの中身がなくなっていた。
中庭に落ちたキーホルダー2つは誰かに拾われ先生のもとへ届けられた。
一年生の教室から順番に持ち主を聞いてみようということになり、みるくがそれを見て「お姉ちゃんのだ」と気づいた。
ここでみるくがはっきり主張してかわりに受け取っておけばよかったのだが、3組の先生いわくみるくは「お姉ちゃんのかもしれない」と言ったのだという。
結局「本人じゃないと分からないだろうから、とりにくるよう伝えておいてね」ということになりキーホルダーは昇降口の落とし物箱の中へ。
その数十分後、いちごが落とし物箱をのぞいた時にはすでにリラックマもバースデーベアもなくなっていた。
おそらく誰かが盗っていったと思われる。
いちごのものだとみるくが気づいて先生に申告していただけに、その時受け取れていればと残念には思うがなくなってしまったものはしかたがない。
盗っていった子も悪いが、元を正せば授業に関係ないものを持って行ったいちごが悪い。
先日プーさん紛失事件に巻き込まれたばかりなのに学習能力のない女である。
お気に入りの2つがなくなってしまったのは悲しいことではあるがいちごにはいい勉強になったことだろう。
これにこりたら、なくして困る大事なものは学校へ持って行かないこと。