パパの誕生日(いちご8歳5ヶ月・みるく6歳6ヶ月)

『山路を登りながら、こう考えた。
 智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。』

以前パパが転職で悩んでいた時に先輩から手渡された文庫本。
それは夏目漱石の「草枕」であった。

我が家のトイレの壁には川島隆太教授の「脳を鍛える大人の音読カレンダー(日めくり)」をかけてあるのだが、本日、パパの誕生日、日めくりは前述の「草枕」であった。
こういうちょっとした偶然は心に良い意味でのひっかかりを残す。
パパは「気持ち新たに肩の力をぬいて励めということなのだろうね」と言いながら仕事へ向かった。
良い誕生日になりますように。
さて。
パパのバースデーケーキをつくろうと用意をはじめたら無塩バターがないことに気づいた。
私が愛用している水入りスポンジレシピでは最後に溶かした無塩バターを少し入れることになっている。
水くみがてらスーパーへ買い物に行ったらバターが売り切れ。
お店の人に聞いたらバターは品薄で一週間に一度入荷するかしないかだという。
えー?そうなの?
もう一件スーパーに寄ってみたがここでもバターは全て売り切れ。
こんなことってあるのねー。
最後に我が家最寄りのスーパーへ。
ここになければあきらめようと考えていたのだが拍子抜けするほどたくさんバターが並んでいた。
なんだ。あるとこにはあるじゃん。
ほっとしつつも一応多めに2箱購入。
帰りに桜並木を通ったので車のフロントウインドウに桜の花びらがついた。
すかさず「家に帰るまでずっとくっついていますように!」といちごが願掛け。
「おねがいおねがい」といちごが言い続ける中、花びらはかなり長いことフロントにとどまっていたが
家までもう少しというところでひらりと消えた。
「あ〜・・・」とうなだれるいちご。
残念でした。
帰宅後さっそくケーキづくり。
前回ひなまつりケーキの時に安い生クリームを使って不評だったので今回は高級生クリームを使用。
苺をたくさん入れてショートケーキを作成。
我ながらおいしくできた。
みるくは夢中で一切れ食べたあとすぐに「おかわり!」と催促。
残りは明日の朝パパと一緒に食べましょう。