いちごの妖精さがし(いちご小2・みるく年長)

レインボーマジックの第1シリーズを読み終わったいちごが「いいなー」とつぶやいた。
「いちごも妖精見たい」と言う。
ママは昔妖精らしきものを見たことがあるよというといちごが「いつ?どこで?」と目を輝かせながら聞いてきた。
子供のころ友達とおしゃべりをしていたら目の前を白っぽくてキラリと光るものが通過した。
その友達と同時に『いまのみた?』と声に出してはしゃいだ覚えがある。
幼かった私たちはその光を妖精だったのではないかと喜んだが今考えるとほこりかなにかだったのかも。
それを聞くなりいちごは「えー!ママすごーい!いいなー!いちごも探してみる!」と家中を探しはじめた。
クッションをもちあげたり太鼓の裏をのぞきこんだりしながら「ここにはいないかな・・・」と歩きまわっている。
えーと、いちごさん。
ママの話を最後まで聞いていましたか?
子供部屋でごそごそしていたいちごがおりてきてこう言った。
「ママ、いちごが妖精を探していたらね。さっき白くてふんわりしたものが目の前をあがっていったよ。」と言う。
「でもね。あれはほこりだったかも。」と続ける。
あ、なんだ。
ちゃんとほこりについての話も聞いていたのね。
どうせ妖精を探すなら家の中じゃなくて外に出かけた方がよいのでは?
どちらかというと妖精は家の中よりお花や葉っぱのかげにいそうな気がするんだけど。
「うん。わかってるよ。でもルビーはつぼの中にいたし・・・」といちごが言う。
ルビーはレインボーマジックの1巻目に出てくる赤の妖精である。
「ママが見たのは白っぽかったんだから白の妖精だったのかもね」といちごは言う。
そうねー。
ママにはもう妖精は見つけられないけれどいちごたちにはできるかもね。
子供だけに見えるものってきっとあるんだよ。
「どうして大人になると見えなくなるの?目が悪くなるから?ママ、文字が見えないってよく言うもんね。」といちごが言う。
そうだね。
目がくもったり眼鏡に色がついてしまったりするんだろうね。