本の国(いちご小2・みるく年長)

いちごとみるくはダイニングテーブルで勉強をする。
二人で並んでプリントをしているのでついついおしゃべりをしてしまうことが多い。
お互いにちょっかいをだしあってケンカに発展することもしばしば。
今日もそんなパターンにおちいりそうな気配が濃厚だったのでいちごにはプリントを持って二階の子供部屋へ移動してもらった。
一人になったみるくは集中してあっというまに残りのプリントを終わらせた。
ブラボー、みるく。
いちごもそろそろ終わったかな?と子供部屋をのぞきにいってみたら。
いちごはプリントを一枚もせずにねんど工作の本を読みふけっていた。
くおら。
君が今すべきことはなんですか。
本を読むことじゃないでしょう。
いちごを注意してから下におりるとみるくが私にこう言った。
「いちごは本の国で生まれたんじゃない?
それでママのお腹にはいったんじゃない?
だから(いちごは)本が大好きなんだよ」
本の国か。
みるくの発想はおもしろい。
生まれる前にほかの国にいたという考えは竹取物語の影響だろうか。
みるくは本が大好きでよく一人で絵本や本を読んでいる。
絵本を通して知識や語彙を身につけることも多い。
先日も「みるく、もみ手しながら待っとくよ」と言いながら本当にみるくがもみ手をしたので驚いた。
どうして「もみ手」なんて知っているのかと聞くと「つるにょうぼうに出てきたよ」と言う。
鶴の恩返しにそんなシーンあったかな?
あらためて「つるにょうぼう」を読み返してみると確かに最後の機織りのシーンでよ平がもみ手しながら待っていたという表現が出ていた。
子供の記憶力ってすごい。
みるくはこんなことも言っていた。
「みるく優しいことしたのに花咲いてないよ」
これはあきらかに「花さき山」の影響であろう。
http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=604
みるくの朝顔が咲いたじゃないと私が言うと「あ。そうか。」と納得するみるく。
「ひとつめ(の朝顔)は ママのお手伝いした時かな」
「もうひとつは いちごの靴下洗った時かな」
「もっと咲かないかな」とみるくが笑う。
明日もきっとまたみるくの朝顔が咲くよ。
だってみるくは優しいものね。