Rくん(いちご6歳11ヶ月・みるく5歳0ヶ月)

今日もRくんから電話がきた。
どうやら遊ぶ約束をしていたらしい。
Rくんはいちごと遊びたがるくせに意地悪をする。
彼は先日も学校でいちごのカチューシャをとってトイレの床に捨てたらしい。
いちごはあわててそれを拾って頭にはめたという。
洗ってからはめなよ・・・いちご・・・。
イヤなことはイヤだってはっきり言わなきゃだめだよ。
普段みるくに言っているように強い口調で「やめてよ!」って言えばいいんだよ。
わかった?
いちごは「うん、わかった」と即答。
大丈夫かな・・・
そんないちごとRくんの遊びは公園での石発掘。
地面を掘って土の中に埋もれている石を掘り出していく。
考古学者気分なのだろうか。
地面を掘りながら「いちご、恐竜博で見た恐竜発掘する人になる」といちごは言う。
そしてそのあとで「あ、でも、ファッションデザイナーにもなるんだった」と続けた。
考古学者とファッションデザイナーか・・・
両立は難しいね。
公園遊びのあとでRくんは「ねこの家がどこか見に行く」といちごのあとについてきた。
そしてそのまま家の前でしばらく一緒に遊んでいたのだが、突然いちごが泣き出した。
Rくんがいちごの石をとった上にいちごの中指を手首側にぐいっと曲げたのだという。
Rくんに話をきこうと思ったがすでに彼の姿はなかった。
みるくと一緒に遊んでいたりほちゃん(仮名)が「Rにげた!こっち!」と案内してくれた。
Rくんはりほちゃんとみるくに追いかけられ自転車を乗り捨てぞうりも脱ぎ捨て裸足で逃げていった。
追いかけなくてもいいよ〜と私は言ったのだがりほちゃんとみるくはその後もRくんの追跡をしていたらしく「ここに逃げたよ!」とアパートの一室を指さした。
表札はRくんの名字ではなかった。
ここ?でも名前が違うよ?
「でもここに入ったの」とりほちゃんはかまわず呼び鈴を鳴らす。
ドアが開いて出てきたのはいちごとRくんのクラスメートのMくん。
なるほど。Mくんの家に逃げ込んだのね。
「Rは奥にかくれてるよ」とMくんは言う。
じゃあRくんに意地悪しないでねって伝えておいてね。
りほちゃんとみるくを連れて家に戻るといちごはすでに復活してお人形遊びをしていた。
りほちゃんいわく「りほも指をぐいってやられたの。でも慣れてるからいいの。小学校でもやられたことあるもん。」とのこと。
小学校ではやっているのだろうか。
痛いのにねえ。
いちごはきっとこれからもRくんと遊ぶのだろう。
強くなってくれたまへ。