納豆マン(いちご5歳6ヶ月・みるく3歳6ヶ月)

夕食の席でのこと。
パパが納豆を食べているのを見て「いちごも納豆!」「みるくも!」と納豆を食べたがる二人。
みるくが納豆のふたをうまくあけられないのを見て「そういう時はとってくださいと言うべし」と教えるパパ。
みるくはなんとか自力でふたをあけたあとでパパに「とってください」と言った。
「おそいんじゃ」とパパがつっこむとみるくは「とってください!」と早口で言った。
「セリフを言う早さのことじゃなくて言うタイミングのことだよ」とパパが笑う。
みるくが納豆についていたダシを「しょうゆ」と言ったらいちごが「しょうゆじゃないわ。だれや。」とつっこんだ。
「『だれ』じゃなくて『だし』」と今度はパパがいちごにつっこみをいれる。
笑える。
いちごは納豆を完食したがみるくは少し残してしまった。
するとパパが納豆マンの話をはじめた。
納豆を残した子のところには夜になると納豆マンがやってきてその子は納豆の国へ連れて行かれてしまうそうな。
「えー。みるく連れていかれたらいやだな」とみるくの身を案じるいちご。
パパ:「でもみるくが納豆を残したから今夜納豆マンがやってくるよ」
いちご:「えー。じゃあ、いちごがみるくを守ってあげる。それでママにくっついて眠れば大丈夫だよ。」
パパ:「でもいちごは寝相が悪いから無理じゃないか?」
いちご:「じゃあお布団かぶって寝る」
パパ:「納豆マンがお布団はがしたらどうする?ネバネバになるぞ。」
いちご:「じゃあ納豆マンにお手紙書く。玄関の外に貼っておく」
パパ:「納豆マンはそんなに甘くないぞ〜」
ここでいちごは「わーっ!」と泣き出した。
「みるくいなくなったらいやー!」と大泣きである。
かわいそうに。
そのころみるくは納豆を残したくせに「カレー食べたい!ママー!カレー!」と大声でカレーの催促をしつづけていた。
いちごは弟のことを思って納豆マンの恐怖に大泣きしているというのに本人はカレーのことしか頭にないようだ。
姉の心、弟知らず。
しかしさすがのみるくも泣き続けるいちごが心配になったらしくいちごのそばにやってきた。
無言でいちごを心配そうに見つめる。
結局、4人一緒にベッドで眠りパパとママが納豆マンを追い返すということでなんとかいちごの気持ちを落ち着けることができた。
まったく。
納豆を残したみるくを怖がらせるならともかくいちごを泣かせてどうする。