不憫ないちご(いちご3歳0か月・みるく1歳1か月)

食事のしたくで玉ねぎの皮をむいていたら涙がでてきた。
それを見ていたいちごが心配そうに「ママ、どしたの?」と聞いてくる。
玉ねぎをむくと涙が出ることを説明したが、それでも心配そうに見ている。
ハンカチを持ってきて涙をふいてくれた。「もう大丈夫?元気になった?」と言ってくれる。
ほろり。
玉ねぎをむいて涙が出たくらいでこんなに優しい言葉をかけてもらったのは初めてなのでちょっと感動してしまった。
大人は玉ねぎをむいたら涙が出ることを知っているので普通は心配などしないが、子供にとっては違うのだなと新鮮に思った。
ところで今日、買い物をしている時におもしろいことがあった。
通常いちごは私のことを「ママ」と呼ぶのだが、今日はお店で私を見失った時に私の名前を叫んだのだ。
パパが私を呼んだ時のことを覚えていてそのまねをしていただけかもしれないが、
いつもなら「ママー!」と呼ぶシーンなので不思議に感じた。
いちごはすでに自分と弟の名前を把握しているので、最近はパパとママの名前を教えている。
名前が似ているせいか混同してしまってなかなか覚えられないようだ。
そのくせ今日は正確に私の名前を叫んだのだ。おもしろい。
私が両親の名前を知ったのはいつごろだったのかな、とふと思った。

夜、いちごが怒って泣いた。
みるくがいちごのじゃまをしてばかりいるからだ。
最近のみるくはたくましく、いちごにぶたれてもどつかれてもあまり泣かなくなった。
いちごは絵本で遊んでもおもちゃで遊んでもなにをしていてもみるくにじゃまされるのでかなりストレスがたまっているようだ。
同じものをひとつずつ与えても、みるくはいちごが持っているものが気になってしまうのだ。
怒ったいちごが泣きながらみるくを蹴ったのだが、みるくは平気でいちごに近づいていく。
そしていちごの顔をのぞきこんで「えへー。えへー。」とうれしそうに笑った。
するといちごもつられておもしろくなったのか「えへへ」と笑いはじめた。
ほっ。
いちごのご機嫌はなおったようだ。
みるくのスマイルパワーは強力だ。
それにしても。最近ちょっといちごがかわいそうな気がする。
たまにはみるくをパパにあずけて二人っきりで過ごす時間をつくった方がいいのではないかと思う。
今度パパにお願いしてみよう。