暗闇なんて平気(いちご2歳7ヶ月・みるく7ヶ月)

いちごは朝食のサンドイッチをかわった食べ方をしていた。
山の頂上部分だけを一口ずつかじったのだ。なぜ全部食べないのだー。
そのくせデザートの苺はおかわりするのだった。

今日は別子マイントピアへ行く。
別子銅山のあとを見ることができるのだ。
ロッコ電車に乗って、坑道跡の見学へ行く。
いちごは電車に乗れればとりあえずご機嫌である。とてもうれしそうだ。
昔の坑道を利用して展示物などが飾ってあるのだが、意外と楽しめた。
中はひんやりとしていて涼しかった。
いちごもみるくも暗いところは平気だ。
暗闇に対する恐怖というのは潜在的なものかと思っていたがそうでもないようだ。
何らかの知識が入ってこないと怖くは感じないのだろうか。
闇に対する恐怖というのはいったいいつごろ芽生えるものなのだろうか。

以前、サークル友達のいたずらでいちごはロッカーに閉じこめられてしまったことがあった。
ほんの数分のできごとではあったが、いちごは号泣した。
私はその時、真っ暗なところに閉じこめられて怖かったのだろうと思った。
だから暗いところが怖くなってしまうのではないかと思って心配した。
しかし、どうやら暗かったことよりも、ロッカーのドアが内側から開かなかった、つまり
閉じこめられてしまったことがショックだったようだ。
なぜなら、それ以降もいちごは暗闇に対する恐怖心をかんじていないからである。
昨夜もホテルのクローゼットの中に入り、自分でドアを閉めて遊んでいた。
暗くてせまいところでも、自力で開け閉めできるなら平気なのだ。
私は小学生の頃、シャンプーの泡を流すために目をつぶると
その一瞬の暗闇の間に後ろに誰かがいるようで怖かった時期があった。
小学生になるころがその臨界点かもしれない。
いちごの場合はいつごろになるのだろうか。興味深く観察してみたいと思う。