道着にゼッケン(いちご高3・みるく高1)

「明日、空手の大会があるのでゼッケンをつけてほしいです」とみるくが言う。
道着の背中にゼッケンを縫い付けて行かなければならないのだそうな。
はいはーいと気軽に引き受けた数秒後に途方に暮れる。
道着が固すぎて縫い針が通らないのだ。
ガラスの指ぬきを使って必死に押すもなかなか通らない。
数センチ縫ったところでギブアップ。
これでは左手親指の腱鞘炎がますます悪化してしまう。
かくなる上はミシンに頼ろうと、久しぶりに出してはきたものの道着のあまりの固さにミシンも動かない。
なにしろジーンズより固いのだ。
電動で動かすのはあきらめて、はずみ車を手動でゆっくり動かして一針一針すすめていく。
針が折れないように細心の注意をはらいつつ作業。
時間はかかるが、手縫いするよりは遙かに効率がよい。
数分後、どうにかこうにか縫い付け終了。
ところで明日の大会は保護者が見に行ってもいいの?
「こなくていいよ。大会は長いけどちょっとしか出ないし一瞬で負けるから。」とみるく。
えー。せっかくの試合だから撮影したいなあ。
「いやまじで。こなくていいって。」
授業参観ウェルカム派のみるくがくるなとは珍しい。
黙ってこっそり見に行こうかとも思ったが、嫌そうなので今回はやめておこうかな。(会場遠いし。)
みるくの組み手、見たいけどなあー。