奉仕の時間(いちご高1・みるく中2)

都立高校では、奉仕の時間というものがある。
一二年生の間にトータルで16時間以上の活動を行うことになっている。
昨年あたりから、単位として設定されたので、きちんと定められた時間の奉仕活動をしないと卒業できないわけだ。
奉仕先は、生徒が自分で探し、かつ、交渉することになっている。
学校が斡旋してくれるわけではないので、交渉はそれなりに大変だと思うが、とても良い活動だと感心する。
自ら問い合わせる方が自覚も責任感も芽生えるはずだ。
どんなところに奉仕に行っているのか、いちごに前例を聞いてみると「お祭りの手伝いしたって人もいるし、老人ホームや駅でお手伝いした人もいるし、学校とかも。いろいろだよー」とのこと。
「お祭りとかいいなー」と最初は言っていたいちごだが、調べてみるとお祭りの手伝いは見つからなかったらしい。
「できれば図書館でお仕事したいなー」といちごが言う。
あら、それいいじゃない。
中学の時に職場体験させていただいた図書館に行って相談してみたら?
顔を覚えてくださってる方がいたら、お仕事させてもらえるんじゃない?
夏期講習のない日にお手伝いさせてもらうとなると、日程をあわせるのが難しいかもしれないから早めに相談してらっしゃいね。
そんな話をした数日後、図書館へ行ったいちごが「OKだってー」とご機嫌で帰ってきた。
あら、意外にあっさり。
だめだったら次を探さなくてはと思っていたのに、よかったねえ。
「塾のない日に三日間に分けてお手伝いさせていただくことになったよ」といちごが言う。
「ブッカーとかかけさせてもらえるかなー。」といちご。
おお。いちごあこがれのブッカーね。
お手伝いさせてもらえるといいね。