ビフテキ(いちご小4・みるく小2)

公文のプリントをしていたみるくが突然「あー。別腹がすいてきた。ビフテキがたべたいー。」と言いだした。
あら、なつかしい。
私が子供の頃おばあちゃんがビフテキって言ってたわ。
最近では聞かなくなった単語だけれど、どこで覚えたの?
「ここに書いてある」とみるくが指さしたのは公文の国語プリント「大草原の小さな家」。
みるくが読んでいたのは以下の箇所
『とうもろこしパンと、ジュージューというビフテキが焼きあがるまで、待ちきれないほど長くかかったような気がした。
でも、歯ごたえのある、肉汁たっぷりのそのビフテキほど、おいしいものはなかった。』
なるほど。
確かに食べたくなるわね。
でもステーキは高いからうちでは買えないんだよ、と教えると「あのさ。あれどこだっけ。ほら。」とみるくが何かの記憶をたどり始めた。
「なんだっけ、あのおみせ。クッキングパパだっけパパクッキングだっけ・・・」
ああ!キッチンパパね!
軽井沢のお店って言ってくれればすぐ分かるのに、と私が言うと。
「その軽井沢も思い出せなかったの」とみるくは言う。
そして「あそこで食べたよね。またいこうよ。」と続ける。
そういえばあのお店でステーキ食べたねえ。
よく覚えているね。
また夏休みに行けるとよいね。
でも記憶の重要性で言うならばキッチンパパより国際ホテルのステーキを覚えていてほしかった。
幼稚園にあがるずっと前のことだからさすがに無理か。
あれ?あの時みるくは生まれていたかな・・・
連れて行ったのはいちごだけだったかな・・・
それすらも思い出せない私であった。