無欲な子供達(いちご小2・みるく年長)

クリスマスが近づくとみるくの幼稚園では牛乳パックを使って献金箱をつくる。
今年のデザインはポインセチア
ステキである。
園児はお手伝いをしたりお約束を守ったりしてもらったお小遣いを献金箱に入れる。
小銭がなかったのでみるくに10円玉を渡したところ「えー?これだけー?」と驚かれてしまった。
「こんなちょっとじゃ貧しい国の人が食べられない〜って困っちゃうよ」とみるくは言う。
そして「あ!そうだった!あのお金があったんだった!」とリビングの棚から自分の貯金箱を出してきた。
貯金箱の中身は昨年と今年のお年玉の一部。
中に入っていた小銭を取り出したみるくは「ぜーんぶユニセフ募金にしよう」と全額を献金箱に入れようとした。
献金箱の中身はユニセフに寄付されることになっている。
「あ。でも。」とみるくの動きがとまる。
そして「明日は勤労感謝の日だからパパとママにもあげよう」とお金を分け始めた。
「これはママの分ね」とみるくは小銭の一部を私に渡しにきた。
ありがとう〜。
もらっちゃっていいのかしら?
「うん、いいよ。だってママ、貧乏だもんね。」とみるくは笑う。
残りのお金を半分に分けたみるくは片方を献金箱に入れ、もう片方をパパへのプレゼントにするらしい。
これでみるくのお金は全部なくなってしまう。
いいの?
「うん、いいよ。」とこともなげにみるくは笑顔で応える。
すがすがしいほど無欲である。
なんて優しい子に育ってくれたのかしらと感動。
この話をいちごにしたら「いちごもする。いちごもそういう優しいことしたい。」と貯金箱を出してきた。
「全部ユニセフとパパとママにあげるね」といちごもにっこり。
子供達の心は美しすぎてまぶしい。