恐怖の誕生日(いちご4歳2ヶ月・みるく2歳2ヶ月)

「恐怖の誕生日」というのはウィリアム・カッツの小説で主人公は私と同じく12月5日生まれの女性だ。
ずいぶん昔に読んだ小説だが内容はよく覚えている。
ふとこの小説のタイトルを思い出したのは私も今日恐怖体験をしたからだ。全く種類の違う恐怖ではあるが。
月曜日と金曜日はいちごが教室で公文をしている間みるくと下の階にあるスーパーで買い物をする。
教室周辺をぶらぶらして時間をつぶすのだ。
私たちが買い物を終えたあとちょうどスーパーにどっと客が入ってきた。
山積みの商品で通路がせまくなっているところに大勢の客。
私はベビーカーを押しているので身動きがとれない。
そのすきにみるくが人混みをすり抜けて外に出てしまった。
私があわてて人混みを抜けた時みるくはいなくなっていた。
周りを探し回るが見つからない。
大きな声でみるくを呼びながらスーパーの中も周辺も探し回る。
5分たっても見つからない。
大声で子供を捜し回っている私を見て通りすがりのママさん達が一緒に探して下さった。
結局10分後みるくは駅のそばの横断歩道のあたりで保護された。
近くに駅があるのは知っていたがそこまで行ったことはなかった。
まさかそんなに遠くまで歩いて行っているとは思いもしなかった。
私だけでは見つけることができなかっただろう。
駅前は車通りも多い。
事故にあわなくてよかった。
さらわれなくてよかった。
誰かに連れられて電車に乗ってしまったら・・・と考えると血の気がひいた。
無事で本当に本当によかった。
みるくを連れてきてくださったママさん、一緒に探してくださったママさん、本当に本当にありがとうございました。
心から感謝します。
みるくは知らない人に抱っこされているというのに泣きもせずご機嫌で帰ってきた。
みるくを受けとりながら安堵のあまり大泣きしてしまった私をきょとんと見ている。
男の子は平気でたーっと遠くまで走って行ってしまう生き物なのだそうな。
しかもみるくは人見知りもせず私とはぐれても泣かないときている。
おそろしい。
そのあと泣きながらみるくをさとしたが本人はまったく理解していない様子。
パンが食べたいとけろっとしながら言う。
一度わざとはぐれて泣くところまで経験させないと分らないだろうな。
いや。みるくのことだからそれでもくりかえすかもしれない。
明日からは毎日ハーネスをつけよう・・・・・・