いちごの足を・・・(いちご小6・みるく小4)

怖くて恐ろしくて思い出したくもないのだが、二度とあってはならないことだし忘れてはならないことだと思うので自分への戒めのために書いておく。
いちごの足を車で轢いてしまった。
結果から言えばいちごの足はかすり傷ひとつなく無事だったのだが。

事の次第はこうだ。
七田に遅れそうだったのでちょっと気がせいていた私は、みるくが忘れ物をとりに行っている間に車を方向転換させていた。
みるくがなかなか戻ってこないのでいちごに様子を見に行ってもらおうと車を停車。
このとき、私は何を慌てていたのかギアをパーキングに入れ忘れていたらしい。
いちごが車から降りようとしたその時、私のブレーキを踏む足がゆるんだらしく車がクリープ現象で少し動いてしまった。
左の後輪がいちごの左足の踵にのる。
いちごが「ママ、足が動かない」とあせる。
あわてて私が車を戻して駐車。
いちごが「大丈夫。そんなに痛くないよ。なんとなく少し痛いだけ。」と言う。
それを聞いてパニックになる私。
どうしよう。どうしよう。なんてことをしてしまったのだろう。
恐慌状態のまま近所の整形外科にいちごを連れて行った私は診察待ちの間、大泣き。
見かねた看護師さんたちが、かわるがわるやってきては
「お母さん、お子さん歩けてるからそんなに心配しなくても大丈夫ですよ。」と声をかけてくださるのだが、私の震えと涙はとまることがなかった。
レントゲンをとり、骨にもアキレス腱にもなんら異常がないことが分かっても私の恐慌状態はなかなかおさまらなかった。
よかった。ほんとうによかった。でもごめんね。ごめんね。
泣きながら謝る私にいちごが言う。
「ごめんね、ママ。いちごの支度が遅かったからママあせっちゃったんだよね。」
うわーん。
私が悪いのになぜいちごが謝るのだー。
いちごの台詞を聞いてさらに泣けてしまう私にみるくは「ママ、大丈夫だからいいかげん泣きやみなよ。」と笑顔でクールに言う。
はい、ごめんなさい。
神さま、ありがとう。
おろしたてで踵が固いおニューのスニーカー、ありがとう。
いちごもみるくもありがとう。
この世のすべてにありがとう。
ああ、怖かった。
本当に本当に怖かった。
車は危険なのだということを肝に銘じて気をつけよう。